戦時中の「ファシスト」発言判例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 09:46 UTC 版)
「ヘイトスピーチ」の記事における「戦時中の「ファシスト」発言判例」の解説
1942年、ニューハンプシャー州ロチェスターにおけるチャプリンスキー(Chaplinsky)事件では、前述と同じくエホバの証人の信者が「全ての宗教は詐欺である」というビラを配布し、街路で混乱が生じた。さらに同教団の信者チャプリンスキーは、警察の事情聴取で「ロチェスター当局はファシスト。ファシストの手先だ」と警察署長に面と向かって述べたため、逮捕された。 その後、アメリカの連邦最高裁判所(合衆国最高裁判所)は、「言論の自由の権利が、いかなる時を通じ、あらゆる事情のもとにおいても、絶対的であるとは限らない」「十分に定義付けされ、狭く限定されているにしても、それを禁止し処罰しても何ら憲法上の問題を惹起させるとは決して考えられない言論が存在する」として、「発せられた言葉によって精神的傷害を生じさせ、あるいは即時的な治安妨害を引き起こす傾向のある言葉」を闘争的言辞として定義し、「わいせつ表現、侮辱的・名誉毀損的表現と同様に、憲法上の保障の埒外におかれる」とし、信者の「ファシスト」発言に有罪判決を出した。
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