成立から南北戦争前夜まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/26 03:30 UTC 版)
「アメリカ合衆国民主党の歴史」の記事における「成立から南北戦争前夜まで」の解説
現在の民主党は、1830年代、民主共和党の派閥を前身として成立した。 1812年から14年の米英戦争終結後、アメリカ政治は、ナショナリズムの高まりとともに政党対立のほとんどない「好感情の時代」に入った。親英的な連邦党は1820年頃までに事実上消滅し、民主共和党一党体制となったが、その民主共和党も次第に内部分裂に陥る。1824年の大統領選挙では、元連邦党員のジョン・クィンシー・アダムズや米英戦争の英雄アンドリュー・ジャクソン等、民主共和党から4人が立候補したものの、いずれも過半数を獲得できず、下院での選挙に持ち込まれた。選挙人選挙での得票が最も少なかったヘンリー・クレイがアダムズ支持にまわり、その結果、一般選挙および選挙人選挙で最も多く票を獲得していたジャクソンではなく、アダムズが第6代大統領に選出された。選挙後、アダムズ支持者はアダムズ派(または反ジャクソン派)を形成し、派閥対立は深刻化したが、明確な党名を掲げるのではなく、領袖を核にゆるく組織された派閥が乱立する状況が続いた。アダムズやクレイ等が工業化や公共事業を主張したのに対し、ジャクソン派はこういった近代化に反対していた。 1828年の大統領選挙では、アダムズとジャクソンが再び相まみえた。この時の選挙では、ジャクソンは副大統領ジョン・カルフーンと連携し、またマーティン・ヴァン・ビューレンの主導で積極的に各州に強い政治組織を形成して圧勝した。アダムズ派は敗北後、求心力を失ったが、ジャクソンに反対する勢力はクレイを中心に党派を形成し、1830年から国民共和党と名乗るようになった。一方、ジャクソン派も同年より「民主党」を名称とするようになった。
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