成果の曖昧さ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/07 08:38 UTC 版)
1963年12月11日に打ち上げられたラムダ2型2号機では、打ち上げ後に「すべて計画通りに成功し、到達高度は410kmに達し、米ソに次ぐ記録」と発表された。しかし実際には観測データ送信装置が故障しており電離層、宇宙線、地磁気の観測は全くできなかったこと。また、既にフランスが470kmに達するロケットを打ち上げており、米ソ仏に次ぐ記録と表現されるべきものであった。さらに1964年7月11日に打ち上げられたラムダ3型1号機では、打ち上げ後に「高度約1000kmに達した」「観測用ロケットとして世界の高度新記録を作った」と発表されたが、後に高度は850kmどまりであった上、高度記録もアメリカに1000kmを上回る記録が存在していたことなどが明らかになっている。次第に東京大学航空研究所によるロケット発射の成果発表のあいまいさが指摘されるようになり、1967年7月12日には衆議院科学技術振興対策特別委員会にて技術報告書の杜撰さや失敗した原因の追及不足などが取り沙汰されている。
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