感光乳剤と色調
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 22:51 UTC 版)
「リバーサルフィルム」の記事における「感光乳剤と色調」の解説
フィルムの乳剤番号(エマルジョンナンバー:生産ロット)によって色調は若干異なることがあり、また現像液の温度、発泡状態によっても異なる(朝一番の処理か夕方の処理か等)。これらの実情からほとんどのプロラボでは、フィルム乳剤番号とそのプロラボで処理した場合どれくらい発色の偏りが出るかを記した情報「エマルジョンニュース」を出している。これを参考にしてCCフィルターを撮影時に用いてより厳密な色補正を行うことが出来るが、スタジオ撮影の商業写真では特にシビアにされる。逆に言えば、乳剤番号による発色の偏差はCCフィルターによる補正を必要とするほどということでもある(但したいていの場合、色調の偏りは市販CCフィルターの最も薄いもの程度)。ラボ間のカラーバランスの変化は時として乳剤番号の違い以上に異なる場合があるので、作品の色調に統一性を持たせるには同じラボで処理に出すのが望ましい。処理液のコンディションも発色に影響を与え、日曜休業のプロラボでは月曜の朝一番の処理液状態は概ね不安定であり、厳密な発色を求めるプロカメラマンは火曜日になるまで現像に出さないこともある。 しかし最近では乳剤の製造技術が大幅に向上し、乳剤による色調の変化は収束されつつある。現在では各社のほとんどのフィルムが補正なしで利用できる。
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