惑星協会の DVD
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「フェニックス (探査機)」の記事における「惑星協会の DVD」の解説
フェニックスには種々の観測装置の他に、石英ガラス製の DVD も搭載されている。惑星協会が提供したこの『フェニックス DVD』には会員と公募された名前 25 万のほか、未来の火星探検者へと向けた火星に関連した様々な分野の資料や芸術作品集『ヴィジョンズ・オブ・マーズ』が納められている。バイキング1号の着陸の光景を JPL で見たジーン・ロッデンベリーがジョン・ロンバーグ (Jon Lomberg) に語ったひとことから始まったこの計画は、もともとロシアのマルス96 (Марс-96) ミッションで実現されるはずであった。しかし、そのときの CD 版は探査機とともに大西洋に消えることとなったため、この DVD は2度目の挑戦となる。 『ヴィジョンズ・オブ・マーズ』の中には、後に火星に運河があると誤って捉えられる発端となったスキャパレリの観測記録や、運河に満ちた火星の世界を力説するパーシヴァル・ローウェルの散文、またH・G・ウェルズの『宇宙戦争』やブラッドベリの『火星年代記』をはじめとした SF 作品など 80 の文献が含まれている。また、パトリック・スチュワートの解説ではじまり、オーソン・ウェルズの肉声やパニックを引き起こした彼の火星人来襲を告げるラジオ番組などを含む『マーズ・ラジオ』、アーサー・C・クラークのメッセージと、未来の「火星人」に向けたカール・セーガンの音声メッセージ、子供たちの絵を含む 60 あまりの絵画も収録されている。日本人の作品では、安部公房の『使者』を始め、光瀬龍、石川喬司、荒巻義雄の小説や、宇宙画家岩崎一彰による火星を描いた絵画が納められている。
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