御藏島

日本の火山

御蔵島（東京都）

８５１ｍ　北緯３３度５２分２８秒　東経１３９度３６分０７秒　（御山[おやま]）　(世界測地系）

概 要

　御蔵島は、三宅島の南約20kmにある玄武岩－安山岩質の成層火山である。海面上に露出する部分は、直径約5km、最高点は御山[おやま]、体積約8.2km³であるが、海面下の部分も含めると直径約14km、比高1800m近いかなり大きな火山である。島の周囲は最大500mに達する海食崖に囲まれ、河川も発達して、火山の原地形はかなり失われている。一色(1980)は、御蔵島火山を主に玄武岩からなる主成層火山体と、南東部の安山岩溶岩ドーム群(ツブネヶ森-ヤスカジヶ森溶岩ドーム群)の2つの単元に分類した。主成層火山体の活動開始年代は不明であるが、1万年より前には活動を停止したらしい。島民約300名(平成16年)。

火山周辺の自治体
　東京都　御蔵島村

最近1万年間の火山活動

　ツブネヶ森－ヤスカジヶ森溶岩ドーム群噴出時に放出されたと考えられるテフラは、火砕サージ、降下軽石からなり、7300年前のアカホヤ火山灰の上位にある。またテフラ中から採取された炭化木片からは5450±90、5280±90yBPの年代値が得られており、およそ5400年前に溶岩ドーム群の形成があったと考えられる。(杉原・嶋田,1999)

＜日本活火山総覧（第３版）（気象庁編２００５）による。＞