後藤田五訓
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 07:00 UTC 版)
中曽根内閣で創設された内閣官房6室制度発足の場で、内閣官房長官の後藤田が、部下である初代の内閣五室長の的場順三(内閣内政審議室)、国広道彦(内閣外政審議室)、佐々淳行(内閣安全保障室)、谷口守正(内閣情報調査室)、宮脇磊介(内閣広報官室)に対して与えた訓示を、「後藤田五訓」という。長年仕え、初代内閣安全保障室長を務めた佐々淳行が自著に記したことで世に明らかとなった。内容は次のとおり。 出身がどの省庁であれ、省益を忘れ、国益を想え 悪い、本当の事実を報告せよ 勇気を以って意見具申せよ 自分の仕事でないと言うなかれ 決定が下ったら従い、命令は実行せよ 佐々によれば、この五訓を裏返すと、まさに危機管理最悪の敵の「官僚主義」になるという。後藤田本人はその訓示のことを忘れており、佐々のところへ「今、人が来て『後藤田五訓を揮毫してくれ』と言うんだが、後藤田五訓とは何ぞ」と聞きに来て、佐々が説明すると「ワシ、そんな事言うたかな?どうせ君があることないこと吹聴しとるんじゃろう」と佐々が書いたメモを片手に帰っていったという。一方で、「これはあそこに勤務するものが絶対に心得てくれないといけない。今でも変わらないことです。(中略)これは会社にも適用できるんじゃないですか」と後に述べている。
※この「後藤田五訓」の解説は、「後藤田正晴」の解説の一部です。
「後藤田五訓」を含む「後藤田正晴」の記事については、「後藤田正晴」の概要を参照ください。
- 後藤田五訓のページへのリンク