後生畏るべし
出典:『Wiktionary』 (2021/08/21 02:56 UTC 版)
成句
- 年若のものであるからと言って、それだけで侮るべきではなく、将来いかなる人物に成長するか測りがたいので、畏敬をもって接するべきである。
- 余りの軽薄さに腹を立てて一喝を喰わせることもあるが、大体において、後世畏おそるべしという感じを子路はこの青年に対して抱いている。(中島敦『弟子』 ※なお、「この青年」は子貢)
- 「古人の絵を見る度に、私は何時もどうしてかう描けるだらうと思ひますな。木でも石でも人物でも、皆その木なり石なり人物なりに成り切つて、しかもその中に描いた古人の心もちが、悠々として生きてゐる。あれだけは実に大したものです。まだ私などは、そこへ行くと、子供程にも出来て居ません。」「古人は後生恐るべしと云ひましたがな。」馬琴は崋山が自分の絵の事ばかり考へてゐるのを、妬ましいやうな心もちで眺めながら、何時になくこんな諧謔を弄した。「それは後生も恐ろしい。だから私どもは唯、古人と後生との間に挾さまつて、身動きもならずに、押され押され進むのです。尤もこれは私どもばかりではありますまい。古人もさうだつたし、後生もさうでせう。」(芥川龍之介『戯作三昧』)
関連語
翻訳
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