形態と内容構成
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/12 03:36 UTC 版)
形態・内容構成は諸本とも共通し、寸法は縦10.0、横19.0センチメートルで、分量はII型の方が多い。内容構成は扉に「甲府買物独案内」と「大塚蔵板」の印影があり、次に甲府城下の賑わいを遠景図で描いた「甲府繁盛之図」が掲載されている。さらに見開きで「いろは仮名引」の目録、序文が続き、目録は城下町の諸職種の屋号や所在地などの情報が記され、職種ごとに分類された目録から検索できるようになっている。 これらの構成は『江戸買物案内』と共通し、『甲買』は『江戸買物独案内』の影響を受けていることが指摘されている。 序文はI型では甲府緑町の書肆(出版業者)である伊勢屋宗助を指す「勝龍軒 茶翁」によるもので、III型では「峡中 勢龍軒」により記されており、I型、II型も同様に出版の目的を記した内容になっている。 さらにII・III型では後書部分に出版元として伊勢屋宗助のほか、甲府八日町(甲府市中央)の書肆商藤屋伝右衛門や江戸人形町の書肆である小川半助の共同出版であることが記されている。
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