幽霊志願
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 02:49 UTC 版)
「結婚案内ミステリー風」の記事における「幽霊志願」の解説
息子の結婚相手を探しているという関根恭子という女性がロールスロイスを乗り付けてやって来る。深田は息子・昌和にじかに会って話を聞きたいと言うが、息子の好みは把握しているから全てのやりとりは自分が行うと宣言し、100万円の相談料を置いていく。相手に野田秋子という女性を選び、ホテルでセッティングした紘子だったが、現れたのは昌和ではなくロールスロイスの運転手で、紘子と野田は関根の屋敷へと連れていかれる。恭子が出した紅茶を飲んで昌和を待っていた2人だったが、紘子はいつのまにか眠気に襲われ、気がついた時には秋子の姿は無く、恭子によると「気があったらしく、昌和と2人で出て行った」という。それならいいかと帰宅した紘子だったが、後日、野田秋子が行方不明だと両親から警察に捜索願が出されたことを深田から聞く。関根家は、夜8時には秋子を家に送り返したと主張しているらしい。そんな中、相談所には低く押し殺した男の声で「野田秋子のような目に遭いたくなかったら、関根邸へ2度と行ってはいけない」という電話がかかってくる。恭子から、「息子の嫁には秋子よりもあなたに来てほしい」と言われた紘子は大学の先輩である船山に相談する。すると、実は関根昌和は3年も前に亡くなっているという事実が発覚する。真相が気になった紘子は恭子の誘いに乗り、再び関根邸へ。恭子は「忠告したのになぜ来たんだ!」と憤る恭子の夫・和郎をよそに、誰もいない空間を示して「昌和です」と紘子に紹介しはじめる。なんとか話を合わせた紘子はその後、初老の執事から「このお屋敷の中ではおぼっちゃまは生きておられるのです」と、昌和は悪い女に弄ばれたあげくに自殺したという話を聞かされる。 関根 恭子(せきね きょうこ) 45,6歳。やや細面で色は青白く、なかなかの美人。息子の結婚相手を探していると〈ブライダル・コンサルタント〉を訪れる。 関根 昌和(せきね まさかず) 恭子の息子。24歳。やや神経質そうだが、母性本能をくすぐるタイプの二枚目。恭子が結婚相手を探しているが、実はすでに亡くなっている。 野田 秋子(のだ あきこ) 21歳。去年短大を出たばかり。からりと明るい美人。紘子にセッティングされ、昌和と見合いをすることになる。 関根 和郎(せきね かずお) 恭子の夫。父親譲りの財産で優雅に商売をしている実業家。その業界では「殿様」と呼ばれている。育ちも腕も良く、欲がない。 貝塚 関根家に仕えるロールスロイスの運転手。恭子に心から忠実。
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