年代較正
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 00:45 UTC 版)
大気中の炭素14量は、宇宙線の変動や、海洋に蓄積された炭素放出事件を反映して変動してきた。そのため、計測結果には誤差が生じる。後述の年縞堆積物および年輪年代により年代の較正が行われる。年輪年代では、およそ12600年程度までの放射性炭素年代値 (BP) と実際の年代の対応表が作られている。年輪年代の及ばない古い年代は、およそ24,000年前までは、サンゴのU/Th(ウラン / トリウム)年代と照合されている。 較正曲線を用いて較正された年代値、つまり、炭素14年代を実際の年代に較正(基準に照らして正す)したという意味であり、西暦1950年を起点とした年数には calibrated(較正済み)を意味する「cal」をつけて「calBP」で表される。あるいは西暦紀元を基準とする場合は「calBC」ないし「calAD」と表す。較正年代は、暦年代 (Calendar year) とも呼ばれ、「実際の年代」という意味である。ちなみに、炭素14年代は「14C BP」となる。 また近年では、δ13Cによって同位体分別を行った後のBP年代値に数学的な統計処理を行い、95.4%確率と68.2%確率の各確率間で、より詳細な確率分布を求める確率法(High-Probability density range)と呼ばれる手法も使用されている。
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