帰結と示唆
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/12 09:19 UTC 版)
このCPT対称性に関する派生事実からの帰結は、CPT対称性の破れは自動的にローレンツ対称性の破れ(英語版)を意味するということである。 CPT対称性によると、 我々の宇宙の"鏡像" —すべての物体の位置が虚数平面で反射され(パリティ反転に対応する)、すべて運動量が反転し(時間反転に対応する)、そしてすべての物質が反物質に置き換えられた(チャージ反転に対応する)鏡像宇宙— はわれわれの宇宙と全く同じ物理法則によって発展していくであろう、ということが示唆される。CPT変換はわれわれの宇宙をその"鏡像"へと変換し、その逆もまた行う。CPT対称性は物理法則の基本的な性質として認識されている。 この対称性を保存するためには、C, P, Tのうちどの二つの要素の組み合わせでの破れ(例えばCP)は三つ目の要素(T)の破れも必然的に伴わなければならない。実際、数学的にこれら(例えばCP対称性の破れとT対称性の破れ)は同等である。このように、T対称性の破れは、専らCP対称性の破れとして言及される。 CPT定理はピン群を考慮に入れることによって一般化することができる。
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