工作船の保存
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 14:04 UTC 版)
「九州南西海域工作船事件」の記事における「工作船の保存」の解説
当初、工作船は検証終了後にスクラップ処分される予定であったが、日本財団が全経費を負担して東京都への移送と展示を実施した。 回収された工作員の武器も、検証終了後には安全化処理として銃身の内部や雷管を破壊され、武器としての能力を完全に喪失した無可動実銃の状態で、展示場所となった東京都江東区の「船の科学館」へ移送された。同館は公開場所の無償提供を行い、当初は2003年9月までだった展示期間を延長して2004年2月まで一般公開された。 船の科学館での一般公開終了後、その後の継続的な保存に必要な資金が調達できなかったことからスクラップ処分される予定だったが、石原慎太郎東京都知事ら多くの人々の反対と、海上保安協会に寄せられた多くの人々からの寄付によって処分は中止され、横浜市に移送された。 同年12月10日以降は、横浜海上防災基地内の「海上保安資料館横浜館」(工作船展示館)で展示されている。薄い高張力鋼でできた船体は劣化が進んでいるが、補強用のワイヤを追加するなどの対策を施しながら公開が継続されている。見学は無料である。 他方、工作船からの銃撃によって破壊された巡視船「あまみ」の船橋部分は、修理の際に船から切り取られて千代田区霞が関の国土交通省庁舎にて期間限定で展示された後、現在は広島県呉市の海上保安大学校に展示されており、同校への来校者は無料で見学することができる。
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