対森下システム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/21 15:10 UTC 版)
プロ棋戦では1980年代前半の時期、先手の主流作戦となった飛先不突矢倉の雀刺し型対策に、後手側は玉を入城せず攻撃態勢を敷く急戦矢倉を志向するようになっていった。そして1990年代に矢倉の先手番は後手の急戦矢倉志向をけん制しながら駒組を進めて先手の有利性を担保する森下システムが台頭する。以降、先手の攻撃陣用は▲3七桂-3八飛-4六銀スタイルに移行し、雀刺しは余り指されなくなっていった。ところが、先手の森下システムに対して、今度は後手から雀刺しで攻撃する指し方が棋戦に次々と登場して森下システムを攻略しだしていき、これによりこの戦法の有用性が突然認識されていく。 森下システムでは早々と右金を6七に上げてしまうので、飛車を切ることがよくあるこの戦型では横からの攻めに弱くなる。また玉を早々に入城させることもあり、玉が雀刺しの狙いとなる端に近くなり、雀刺しはもっとも効果的な対策となった。これが最盛期には先手の勝率が7割を誇った森下システムがあまり指されなくなった原因であるが、こうしてしばらく 先手の森下システム対策として、後手番から指すことがある程度となっていく。
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