密度と内部構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 11:29 UTC 版)
グリーゼ367bは質量と半径の値から計算される密度が非常に高く、8.106 g/cm3にも及ぶ。これは太陽系内の惑星で最も高密度となっている地球(5.514 g/cm3)の約1.47倍に相当し、密度が知られている他のほとんどの太陽系外惑星と比べても群を抜いている。この密度は純粋な鉄に近い値であり、この高密度な特性からグリーゼ367bはその大部分が鉄で構成されている惑星であると考えられている。この密度から、グリーゼ367bはその内部半径の86 ± 5 %が鉄やニッケルなどの金属で構成された核になっていると考えられており、半径の75~85%程度の大きさの核を持つとされる太陽系の水星とよく似た内部構造になっていると考えられている。組成が水星によく似ているので、グリーゼ367bはスーパーマーキュリー(Super Mercury)とも呼称されている。これほど核が大きく高密度な惑星になった理由は分かっていないが、元々海王星ほどの大きさを持つガス惑星だったのが主星からの強いエネルギー放射により大気が剥ぎ取られ核の部分が露出して残された可能性、もしくは天体衝突によって核の周りを包んでいる岩石質のマントルが失われてしまった可能性が考えられている。
※この「密度と内部構造」の解説は、「グリーゼ367b」の解説の一部です。
「密度と内部構造」を含む「グリーゼ367b」の記事については、「グリーゼ367b」の概要を参照ください。
- 密度と内部構造のページへのリンク