実際の蒸気圧縮冷凍サイクル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/10 06:33 UTC 版)
「蒸気圧縮冷凍サイクル」の記事における「実際の蒸気圧縮冷凍サイクル」の解説
前記のサイクルでは流路まさつその他の影響を無視し、絞り変化以外は可逆変化と考えているが、実際のサイクルの P-h 線図は右図のようになる。 蒸発器出口では飽和蒸気を越えて、冷凍庫内温度(ヒートポンプでは外界温度)に引きずられて、少し過熱蒸気となる。これは冷凍効果の増加につながるので、好都合である。 凝縮器出口では飽和液を越えて、外界温度(ヒートポンプでは加熱温度)に引きずられて、少しサブクール液となる(過冷却)。これも冷凍効果の増加につながる。 蒸発器、凝縮器や途中の配管で管まさつ等の抵抗により圧力降下が生じる。これは所要動力の増加と運転費の増加につながるが、配管径を太くすれば設備費の増加につながる。 圧縮機では等エントロピーとはならず、粘性まさつの影響で低温域でエントロピーが増加し、出口付近で放熱が生じてエントロピーが減少する。 なお、これらの変更を伴っても、外部への放熱(入熱)を除けば、前項の計算式はそのまま使うことができる。
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