実物による教材
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/09 09:35 UTC 版)
カオス運動を行う二重振り子の実物を比較的簡単に製作できることから、カオス理論入門のための講義用教材として二重振り子が採り上げられることが多い。カオスの命名の一人である数学者のジェームズ・ヨーク(James A. Yorke)も、初心者向け講義で実物の二重振り子を教材に使用していた。よく運動する実物の製作にあたっては、二重振り子の運動エネルギーをできるだけ減衰させない工夫が必要となる。例えば、連結部分で大きな摩擦が発生しないようベアリングを入れたり、滑りの良いプラスティック素材を使用するなど工夫が採られる。ビデオカメラによる撮影を行うときは、振り子先端にLEDライトなどを取り付けて振り子の軌道をより分かり易くする工夫も採られる。 その運動の視覚的面白さから、小中高校生向けに理科への興味を与える演示実験教材としても二重振り子がよく採り上げられる。公益法人や大学主催のテクノフェスタ、サイエンスフェスタで、実物の二重振り子を使用した演示実験が行われている。小学生を対象に簡易な二重振り子の製作・実演までを行う教材研究も行われており、これによるとほとんどの生徒が二重振り子の運動に興味を持ったなどの結果を得ている。
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