実効支配喪失後の中華民国新疆省
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「新疆省」の記事における「実効支配喪失後の中華民国新疆省」の解説
中華民国政府が台湾に移転した後、1950年4月11日には新疆省政府主席にユルバース・カーンを任命している(1971年7月27日に死去後、後任は任命されなかった)。新疆に対する主権の象徴として1951年に台北市四維路52巷31号に新疆省政府主席辦公署が設置され、さらに1971年には新疆省政府辦事處へと改組されるも、実際に統治を行うことができないという状況のもと存在意義が薄まり、1992年1月16日に廃止された。 中華民国(台湾)は、2005年までに、新疆省の主権を主張する法令及び行政規則を全廃しており、現在、新疆省に関する行政機関を持たず、同省の領域に対して公式に領土主権の主張を行っていない。 中華民国憲法は、その領域について「中華民國領土依其固有之疆域」(中華民国の領土はその固有の領域に依る)と規定するのみであることから、具体的な領土の範囲は法令及び行政解釈に拠っているが、中華民国は、実効支配を失った後も、新疆省に関する法令及び行政規則を長年に渡って維持していた。例えば、上述のように新疆省政府主席を1971年まで任命していたほか、新疆省の出先事務所である「新疆省政府辦事處」を1992年まで台北市に設置していた。 また、中華民国の行政院が日本の自治体コードに相当する「中華民國各省(市)縣(市)行政區域代碼」(現在の中華民国行政区域及村里代碼(中国語: 中華民國行政區域及村里代碼))を新疆省の行政区域に割り当てていたが、2005年の改定で新疆省へのコード割当が廃止されている。
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