実効性比と潜在的繁殖速度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/12 02:21 UTC 版)
「ベイトマンの原理」の記事における「実効性比と潜在的繁殖速度」の解説
ベイトマンの原理に例外が多いのは事実である。卵一つと精子一つでは精子の方が安価であっても、一つの卵を受精させるために実質的に多量の精子が必要ならば、精子の方が安価とは言えなくなる。それでもなお、性的二形や性選択は存在する。実効性比と潜在的繁殖速度での説明はベイトマン原理の拡張とも言える。 多くの生物、特に動物ではオスとメスで繁殖に掛ける時間が異なる場合が多い。妊娠期間が長かったり、一方の性だけが子育てを行う生物では特に差が大きくなる。単位時間あたりで何度繁殖可能かを潜在的繁殖速度という。オスとメスが同数いる群れでも、一方の性の多くが妊娠、子育てなどで繁殖できなければ、残った個体を争ってもう一方の性の個体同士が争うことになる。ある時点で繁殖可能な個体の性比を実効性比と呼び、実効性比の偏りが大きいほど性選択は熾烈になる傾向がある。
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