宋代の文学作品
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宋代までの女性文学を集大成したのが女性詩人の李清照である。彼女は夫の趙明誠とともに金石文の研究に熱中し『金石録』を著すとともに、当時流行の「詞」の形式で文学作品を残し、その詞は『四庫提要』で高く評価されている。また、『金石録』の後序にはこの夫婦の新婚時代の思い出が以下のように綴られている。 毎月一日と十五日(当時学生だった夫の趙明誠が帰宅できた日)には、休暇を取って外出した。衣を質入れして五百銭を手にし、相国寺まで散歩して、碑文の拓本と果物を買って帰った。向かい合って拓本を鑑賞し果物をかじると、神話の黄金時代の民になったような気がした。 — 『金石録』後序 李清照は43歳のときに北宋が滅亡、夫も病死し、江南を転々とすることになった。この頃の作品とされる「聲聲慢」は、全体に底知れぬ喪失感が漂い、斬新な書き出しや当時の俗語を用いながらも、浅薄さを感じさせないものである。
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