学制改革後の過渡期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/03 23:30 UTC 版)
「進学課程 (医歯学部)」の記事における「学制改革後の過渡期」の解説
学制改革により1949年から新制度となり、各大学の多くの学部が入学資格を新制高校卒業程度とする中、医学部・歯学部の入学資格は大学2年修了者で特定の要件(科目および単位が規定された)を満たすものとなった。そのため、旧制では帝国大医学部に進学していた旧制高等学校のうち、新制大学医学部と切り離された学習院、成蹊、成城、武蔵、甲南の5大学のうち、学習院を除く4大学に医学部進学コースが新設され、学習院大学の医学部進学予定者は理学部の2年次に各大学の医学部を受験した。多くの大学では、新制理学部の中に医学・歯学部受験コースである2年制のコースを「理学部乙」等の名称で設けて大学2年修了の要件を満たしたが、この制度では受験に失敗した医学・歯学部浪人が理学部内に増えた。通常の理学部課程である理学部甲などからも医学部進学者が発生し、優秀者が減少するなど理学部教育に支障をきたして批判が生じた。一方、多くの公私立医科・歯科大学では旧制度では旧大学令に基づく大学予科を設置して、大学予科(旧制)3年と旧制医学部4年の7年間連続して教育していた。一部の医科・歯科大学では旧制大学予科を残し、大学予科(旧制)2年と新制医学部4年の6年間連続教育を暗黙裡のうちに実施していたことも、不公平感を招いた。文部省は、大学予科(旧制)や理学部乙(新制)をリベラルアーツのみを学ぶ短期大学に改組し、医学・歯学部の入学資格を短大卒にすることを計画した。
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