大清会典とは? わかりやすく解説

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だいしんかいてん〔ダイシンクワイテン〕【大清会典】

読み方:だいしんかいてん

中国清代総合法典清朝制度典礼集めたもので、勅命によって編纂(へんさん)された。康熙(こうき)会典(全162巻)、雍正(ようせい)会典(全250巻)、乾隆(けんりゅう)会典(全281巻)、嘉慶会典(全1142巻)、光緒会典(全1590巻)の5種からなるだいしんえてん。


大清会典

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/08 06:31 UTC 版)

大清会典』(だいしんかいてん、だいしんえてん、満洲語ᡩᠠᠢᠢᠴᡞᠩ
ᡤᡠᠷᡠᠨ ᡳ
ᡠᡥᡝᠷᡞ
ᠬᠣᠣᠯᡞ
ᠪᡞᠳᡥᡝ
、転写:Daicing gurun i uheri kooli bithe)は、清朝により編纂された清朝の政治制度に関連する史書漢文以外に満文によっても編纂されている。

概要

清代の『大清会典』は、1690年康熙29年)編纂から、康熙・雍正・乾隆・嘉慶・光緒と5回続修されたことから、清の五会典との別称がある。内容は『大明会典』の編纂順を踏襲しており、王朝機構ごとに分類した法制関連記事、政府機構の変遷が記載されている。康熙及び雍正時代の会典は詳細事例を注記方式で記載しているが、乾隆以降はその史料量が膨大となり、別に『大清会典則例』(嘉慶以降は『大清会典事例(Daicing gurun i uheri kooli i baita hacin bithe)』と改称)が編纂された。

清の五会典

1636年崇徳元年)から1659年(康熙25年)間を記載。
康熙帝が命じて編纂した。纂修を命じた康熙帝の勅諭が掲載され、編纂官、凡例、目録、本文162卷が記載されている。
本文の編纂は大明会典を踏襲しており、研究者の間では「康熙会典」と通称されている。
1660年(康熙26年)から1728年(雍正5年)間を増補した『大清会典』である。
康熙会典に準じた編纂の体裁であり、康熙会典を続修している。
上記の康熙26年から雍正5年までに至る時代に応じた例文(臨時法規)が増補されたことから、本文の巻数が増加して250卷となる。
雍正時代に成立した『大清会典』は、「雍正会典」と通称される。
1729年(雍正6年)から1762年(乾隆27年)間を増修している。
乾隆時代に成立した『大清会典』は、「乾隆会典」と通称される。
それまでの編纂を踏襲せず、例文を別冊化したことから、大清会典の本文が減少して100巻となった。
例文を集約した『大清会典則例』80巻が編纂されている。
1763年(乾隆28年)から1810年(嘉慶17年)間を増補している。
通称は「嘉慶会典」、乾隆会典よりさらに減じて80巻となる。
乾隆会典に倣って例文は別冊とされ、大清会典則例を改称して『大清会典事例』とした。
大清会典則例では衛門別に巻を編纂していたが、『大清会典事例』では事項によって巻を分けたことから920巻となっている。
通称は「光緒会典」、1811年(嘉慶18年)から1896年(光緒22年)の増補となっている。
『大清会典事例』は、嘉慶会典の編纂法に準じている。光緒会典の目録は100巻、『大清会典事例』は1220巻。

光緒の大清会典

以下は、1899年に編纂された光緒会典(100巻)による。

  • 巻1 - 宗人府
  • 巻2 - 内閣
  • 巻3 - 軍機處、稽査上諭事件處、中書科
  • 巻4~巻12 - 吏部
  • 巻13~巻25 - 戸部
  • 巻26~巻40 - 禮部
  • 巻41~巻42 - 樂部
  • 巻43~巻52 - 兵部
  • 巻53~巻57 - 刑部
  • 巻58~巻60 - 工部
  • 巻63~巻68 - 理藩院
  • 巻69 - 都察院、通政使司、大理寺
  • 巻70 - 翰林院、詹事府
  • 巻71~巻72 - 太常寺、太僕寺
  • 巻73 - 光禄寺
  • 巻74 - 順天府、奉天府
  • 巻75 - 鴻臚寺
  • 巻76 - 國子監
  • 巻77~巻80 - 欽天監
  • 巻81 - 欽天監、太醫院
  • 巻82 - 待衛處、奏事處
  • 巻83 - 鑾儀處
  • 巻84~巻86 - 旗都統
  • 巻87 - 前鋒營、護軍營、歩軍營
  • 巻88 - 神機營、火器營、圓明園護軍營、健銳營、総理行營、嚮道處、虎槍處、尙虞備用處、善撲營
  • 巻89~巻98 - 内務府
  • 巻99~巻100 - 総理各国事務衛門

別冊の『大清会典事例』の掲載順も上記に準じている。




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