大局的な構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 08:19 UTC 版)
最初にX線結晶構造解析がなされたタンパク質であるミオグロビンは全体の70%程度が8つのαヘリックスでからなり、残りがループかランダムである。 コイルドコイルは、2つかそれ以上のαヘリックスが互いの周りを囲みスーパーコイル構造を作って安定化した形である。コイルドコイルには7連子と言われる、保存性の高い7残基の繰り返しモチーフがある。1番目と4番目の残基は常に疎水性のアミノ酸(4残基目はロイシンであることが多い)で、らせんの束の内部で密着している。5番目と7番目の残基は反対の電荷を持ち、塩橋で架橋されている。ケラチンやミオシンのような繊維状タンパク質ではコイルドコイル構造がよく現れる。コイルドコイルと4ヘリックスバンドルはタンパク質に最もよく見られるモチーフである。例えばヒトの成長ホルモンや何種類かのシトクロムでも見られる。細菌の持つプラスミドの複製を促進するRopタンパク質では、1つのポリペプチド鎖がコイルドコイル構造を取り、2つの単量体が集まって4ヘリックスバンドル構造を取るという、興味深い構造をしている。
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