多桁構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 10:03 UTC 版)
3本ないしそれ以上の翼桁を備える航空機は「多桁」機と呼ばれている。複数の小さな翼桁を使用することで、強度を保ったまま主翼や尾翼の構造を薄くすることが可能となる(ただし、燃料タンクや武装の内蔵や、エルロンの取り付けなどが複雑になり困難になるという犠牲が伴う)。多桁翼は遅くとも1930年代から使用されていたが(例えば第2次世界大戦期のカーチス P-40は主翼に3本の翼桁を採用していた)、ジェット戦闘機の高速化にともなって、高速飛行時の抗力を減らすために主翼を薄くすることが求められるようになって、より一般的なものとなった。マッハ2のF-104 スターファイターは非常に薄い断面の主翼を実現するために、多数の薄い翼桁を使用しており、ジェネラル・ダイナミクス F-16 ファイティング・ファルコンも同様の構成をとっている。F-4 ファントムIIやF-15 イーグルなどのその他の航空機では、比較的薄い主翼に十分な強度を持たせるために、3本ないしそれ以上の翼桁を使用していることで多桁機と呼ばれている。
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