培土機 (ばいどき)
水稲における培土技術は、除草中耕作業の一貫としてその効果はかなり古くから知られていた。昭和20年以降安定増収技術、なかんずく無効分げつ抑制方法の有力手段の一つとして、昭和25~30年頃一部の地方で大きな期待がもたれた。水田の培土は、畑のそれと異り少なからぬ動力を必要とする。従って、培土技術の実用化は優れた作業機開発が鍵であることから、栽培技術の研究と併用して培土機の研究が鋭意行われ、その成果もあがった。しかし、除草剤を中心とする新しい管理技術の台頭に始まる稲作技術の流れは、微妙な感覚と経験を必要とする当時の培土技術は顧りみられなくなり、今日では培土機も歴史的存在になってしまった。培土板だけで、培土しようとする単純な構造のものである。培土板の幅34cm、長さ60cm、柄の長さ(鉄製柄を含む)130cm。重さ4.8kgである。昭和28年頃使用された。 |
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