垂直方向のひだ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 15:35 UTC 版)
ガリレオとニュー・ホライズンズからの画像により、主環に2列の渦巻状の垂直方向のひだがあることが確認された。これらのひだは、木星の重力場を考慮した微分計算によって予測される速度で時間が経つごとにさらに細かくなっている。過去に外挿すると、2列のひだが最も明るかったのは、1995年、シューメーカー・レヴィ第9彗星が木星に衝突した頃で、1990年代前半には、いくつかの小さなひだがあった。1996年11月のガリレオの観測で、ひだの波長は、1920 ± 150 km と 630 ± 20 km、垂直の高さは 2.4 ± 0.7 km と 0.6 ± 0.2 km とそれぞれ測定された。大きい方のひだの形成は、総質量が2–5×1012 kgの彗星から放出された粒子の雲が環に衝突し、環が赤道面から2km歪んだと仮定すると説明することができる。経時的に細かくなる似たような螺旋状のひだは、カッシーニによって、土星のC環とD環でも発見されている。
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