垂水 克己 (たるみ かつみ、1893年 (明治26年)11月15日 - 1972年 (昭和47年)7月7日 )は最高裁判所判事 。大阪府 出身。
人物
旧制三高 時代には弁論部に所属。1918年 に東京帝国大学 卒業。
東京地裁兼区裁予備判事、東京控訴院部長、大審院 判事、東京刑事地方裁判所所長、宮城控訴院長(後の仙台高裁長官)、大阪高裁長官、東京高裁長官を歴任。裁判官時代は満鉄疑獄事件 や原敬暗殺事件 等を担当した。
1955年 (昭和30年)5月に最高裁判事に就任。井上登 裁判官の後任。人選に際には、最高裁側が井上が民事専門であったため、同系統の安部恕大阪高裁長官を推薦するほか、民主党筋からは当時の旧鳩山派の参議院議員であった石坂豊一 の長男である石坂修一 広島高裁長官、さらに下飯坂潤夫 や検察関係者など、10人前後が銓衡の対象となった。田中耕太郎 長官ら最高裁側は五・五・五の出身別比率の関係上、裁判官出身の井上は初めてその枠での定年であり、後任も裁判官出身であることを強く求めた。花村四郎 法務大臣はこうした事情を考慮した結果、鳩山一郎 首相と協議した上で序列の上で最も先任者である垂水の起用となった。。
「裁判官は議論をし尽くすことが大切。合議の際も反対意見を聞く襟度が正しい裁判への近道。『法的最小限度の道徳である』。方だけはよく守りたい」と述べる。
東京都公安条例事件 では多数意見の無罪判決差し戻しに対して、無罪維持の反対意見を述べる。八海事件の第1次上告審では第三小法廷裁判長として複数犯人説は疑問として差し戻し判決を言い渡し、無罪判決のきっかけとなった。
1963年 (昭和38年)11月に定年 退官 。
刑事法学では教育刑論の立場を取っていた。
脚注
出典
参考文献
小林俊三 1947-1951
垂水克己 1951-1955
安倍恕1955-1958
大野璋五1958-1960
横田正俊 1960-1962
石田和外 1962-1963
近藤綸二 1963-1964
下村三郎 1964-1965
山本謹吾1965-1967
村上朝一 1967-1968
奥野利一1968-1970
岸盛一 1970-1971
岸上康夫 1971-1972
市川四郎1972-1974
安村和雄 1974-1975
青木義人1975-1977
戸田弘 1977-1978
寺田治郎 1978-1980
大塚正夫1980-1981
川島一郎1981-1982
矢口洪一 1982-1984
大内恒夫 1984-1985
四ツ谷巖 1985-1987
杉山克彦1987-1988
草場良八 1988-1989
大西勝也 1989-1991
三好達 1991-1992
石田穣一 1992-1993
栗原平八郎1993-1994
川崎義徳 1994-1996
金谷利廣 1996-1997
桜井文夫1997-1999
町田顯 1999-2000
泉德治 2000-2002
今井功 2002-2004
仁田陸郎 2004-2007
竹﨑博允 2007-2008
白木勇 2008-2010
安倍嘉人 2010-2011
富越和厚2011-2012
吉戒修一 2012-2013
山崎敏充 2013-2014
小池裕 2014-2015
倉吉敬2015-2016
戸倉三郎 2016-2017
深山卓也 2017-2018
林道晴 2018-2019
今崎幸彦 2019-2022
中村慎 2022-現職
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垂水克己 1948-1951
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安倍恕1952-1955
下飯坂潤夫 1955-1956
石坂修一 1956-1958
斎藤直一1958-1960
五鬼上堅磐 1960-1961
荻野益三郎1961-1962
松田二郎 1962-1964
奥田嘉治1964-1965
万歳規矩楼1965-1967
関根小郷 1967-1969
山下朝一1969-1970
新関勝芳 1970-1971
奥戸新三1971-1973
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