地所の受け渡し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/16 01:48 UTC 版)
町地の受け渡しに際しては、町人地を管理する町奉行所の与力・同心とともに町年寄3人が立合うことが通例であった。この立合は町年寄の義務となっていたが、町支配の事務が多忙であるため、町年寄本人が出張することは稀で、手代たちが代りに出向いていたという。また、この受け渡しには、町方地割役も立会うことになっていた。この地割役は、宝永7年(1710年)以後、町年寄の樽屋の分家が代々その職務を行った。 武家地・寺社地・町人地・周辺の代官支配地といった土地の支配替えには、地割奉行による面積測定の後、町奉行支配となる場合には、これを確認する証文を住民から提出させ、町年寄役所で保管することになっていた。そして各町から名主支配に関する願書も提出して、支配名主が決定された。また町絵図の作成・町名の決定・上水の井戸の新設・沽券状の作成・物揚場(ものあげば)など付属施設の見分の要請など、町地に関わる多くの事務を町年寄が指導したのである。
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