在大阪中華民国総領事館落書き事件(1961年)
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「台北駐大阪経済文化弁事処」の記事における「在大阪中華民国総領事館落書き事件(1961年)」の解説
1961年9月30日未明、台湾民族派のバー経営者郭椿然と看板業者深水生富が、中華民国総領事館の1階正面出入口の鉄製扉や1階正面出入口左右の石造りの外壁に「支那人は支那へ帰れ」、「台湾は台人のもの」、「台湾独立万才」、「台湾共和国万才」、「蔣介石一派の豚共は台湾より去れ」などと落書きし、加えて、1階正面出入口上部に「台湾共和国大阪総領事館」と大書した看板を掲げる目的で孫秉乾(中国語版)総領事から立ち入りや看板の付け替えの許可を得ることなく侵入した。この事件を受けて大阪地方裁判所で公判が開かれたが、その結果、建造物等損壊罪、侮辱罪、建造物侵入罪並びにこれらの共同正犯に該当するとされ、郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が下された。但し、中華民国の国章に対しては看板で覆い隠しただけで何ら物質的損壊を加えていなかったため、刑法第92条の外国国章損壊罪については検察からの求刑を棄却して無罪とした。 大阪地方裁判所での判決が下った後、検察官は外国国章損壊罪が適用されていない点に対する不服を、両被告人は完全無罪を主張して大阪高等裁判所に控訴したが、量刑の増減はなく、改めて郭に懲役8ヶ月、深水に懲役4ヶ月の判決が言い渡された。
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