土質による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 13:49 UTC 版)
「砂漠」という表記からの連想もあり、一般的には見渡す限り砂地が広がって風紋を織りなしている情景がよく想像されるが、実際には岩石に覆われた荒涼たる地域が主であり、砂に覆われた地域は全体の20%ほどに過ぎない。砂漠のうちでもっとも多いものは岩盤がそのまま露出した岩石砂漠(ハマダ(hamada))であり、礫(2ミリメートル以上の粒)によって覆われている礫砂漠(レグ)もかなりの範囲を占める。土砂漠は土や粘土によっておおわれた砂漠である。こうした砂漠の土壌は砂漠土と呼ばれ、植物がほとんど生育しないことから腐植が非常に少ないこと、および塩分が強いことが特徴となっている。砂砂漠(エルグ(erg))には砂地や砂丘が広がる。 上記の分類において、岩石砂漠はその名の通り土壌がほぼ存在せず、岩盤が剥き出しとなっている。これは砂漠の強い風などによって表層の土壌が吹き飛ばされてしまったためである。地形としては山岳など、風が強く土壌がとどまりにくい地形に多く存在する。礫砂漠はそれよりもやや緩やかな傾斜の地域に存在し、数十センチ程度の薄い土壌層は存在するものの、その上の地表はすべて礫によって覆われている。礫砂漠を覆う礫は回転運動をすることがなく片面が常に太陽光の方を向いているため、風化によって日光を受ける面が変色しているのが特徴である。土砂漠も表層は固い粘土などであり、軽い砂などが吹き飛ばされていることには変わりない。後述のプラヤのほとんどは土砂漠となっている。こうした地域から吹き寄せられた砂が堆積するのが砂砂漠である。
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