こくさい‐かかく【国債価格】
読み方:こくさいかかく
国債の市場価格。市場金利が上昇すると下落し、金利が下落すると上昇する。国債の価格が下落すると国債の流通利回り(長期金利)は上昇し、価格が上昇すると利回りは下落する。また、発行者である国の信用力が低下すると、金利が上乗せされ、国債価格は下落する。国債価格が下落すると、金利が上昇し、国債の利払い費が増大するため、政府の財政を悪化させる可能性がある。→国債金利
[補説] 固定利付国債は、発行時に償還期間と利率(表面利率)が確定していて、満期まで半年ごとに利子を受け取り、満期時に額面金額で元本が償還される。例えば、満期10年、年利1パーセント、額面金額100円の国債を購入した場合、満期までの10年間に合計10円の利子を受け取り、10年後に100円で償還される。この国債を購入から2年後に売却するとき、市場金利が2パーセントに上昇していると、年利1パーセントの国債は金融商品として見劣りする。そこで、金利2パーセントの債券と同等の利回りを実現するために、残存期間8年で受け取る利子の差額8円を価格から差し引くと、92円に下落する。一方、年利1パーセントの国債の価格が100円から98円に下落したときに購入すると、年1円の利子に加えて償還時に2円の償還差益(年換算0.2円)を受け取ることができる。この場合、利回りは98円の投資に対して年1.2円、つまり1.22パーセントとなり、0.22パーセント上昇する。
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