四福音書中の記述
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 03:13 UTC 版)
「マグダラのマリア」の記事における「四福音書中の記述」の解説
マグダラのマリアについて四福音書がはっきり語っているのは、イエスによって七つの悪霊を追い出されたこと、磔にされたイエスを遠くから見守り、その埋葬を見届けたこと、そしてイエスの復活に最初に立ち会い、「すがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへ上っていないのだから」とイエスに窘められたことである。 『マタイによる福音書』などによれば、彼女は復活の訪れを弟子(使徒)たちに告げるため遣わされた。このため彼女は初期キリスト教父たちから「使徒たちへの使徒」と呼ばれ、正教会での彼女の称号「亜使徒」はこの事績に由来する。 マグダラのマリアともう一人のマリアは、安息日が終わって、週の初めの日の明け方にイエスの納められている墓に向かった。その時、大地震が起こり、墓の入り口を塞いでいた大きな石が転がり、墓の入り口が開いた。『マタイによる福音書』によればそれは天使の仕業であり、墓の中にはイエスの遺体はなく、天使にイエスの復活を告げ知らされた婦人たちは 恐れながらも大いに喜び、急いで墓を立ち去り、弟子たちに知らせるために走って行った。 — マタイによる福音書28章8節、新共同訳による そして、墓から帰って、十一人とほかの人皆に一部始終を知らせた。それは、マグダラのマリア、ヨハナ、ヤコブの母マリア、そして一緒にいた他の婦人たちであった。 — ルカによる福音書24章9-10節、新共同訳による しばらくすると、いつの間にかマグダラのマリアのそばには復活したイエスがついていたが、最初、彼女はそれがイエスだとは気づかなかった。「マリア」と呼びかけられてやっと、彼女はそうと気づいた。 彼女は振り向いて、ヘブライ語で、「ラボニ」と言った。「先生」という意味である。 — ヨハネによる福音書20章16節、新共同訳による) そこで、イエスは自分に触れようとするマグダラのマリアに、父である神のもとへ上る前であるため、触れないようにと言われた。(Noli me tangere) — ヨハネによる福音書20章17節、新共同訳による また、他の弟子たちにイエスの復活を告げ知らせるようにと言われた。
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