問題と背景
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/09 03:56 UTC 版)
「希望」は、個人の心の問題、すなわち心理学の研究領域とされてきた。しかし、個人が希望し叶えようとする「何か」、その「何か」を具体的にどのような手段や手続きによって実現するのかなどは、個人の内面を超えた社会状況と切っても切り離せない問題である。一方、従来の社会科学や、社会的言説では、社会がどこに向かっているかについての方向性とともに、個人が欲することや人生の目的などが存在することを暗に前提とし、それに従って行動することを基本的に視座としてきた。すなわち、「希望がいつも存在すること」を想定してきた。しかし、ニート、無気力、学力低下、低年齢化する犯罪などのような現代的社会問題においては、単なる景気の低迷などでは説明しきれないような、「希望の喪失」という根本的問題があることが多様な文脈で指摘されるようになってきた。希望学は、こうした背景から開始された、希望を社会と関連づけて探求する比較的新しい学際的学問分野である。
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