唐尺とは? わかりやすく解説

とう‐しゃく〔タウ‐〕【唐尺】

読み方:とうしゃく

中国唐代用いられた尺。大尺(約30センチ)と小尺(約24.6センチ)の2種がある。日本では大宝養老令採用大尺田地などの測量用として、小尺その他の測定用として、広く用いられた。


唐尺

読み方:カラジャク(karajaku), トウシャク(toushaku)

大宝令尺度単位


唐尺

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/19 07:34 UTC 版)

唐尺(とうじゃく)とは、中国で用いられていたで、後に朝鮮高麗で用いられていた高麗尺とともに日本でも用いられた。

概要

中国王朝の尺は前王朝の尺をそのまま用いることを基本とし、秬黍のうち中くらいのもの1粒の幅を1分とし、10分=1寸、10寸=1尺にしたとされている(『漢書』律暦志、唐『開元令』など。ただし、これは伝説の領域の話と考えられている)。の尺はの尺を用いたとされていることから、「秦尺」と呼ばれていた。ところが、時代が下るにつれて尺の長さは延びる傾向にあり、南北朝時代には秦尺よりも明らかに長い尺が用いられるようになっていた。南北朝を統一した隋は「秦尺」に戻す政策を採り、唐もその政策を継承した(もっとも、隋唐の尺は「秦尺」とは完全には一致しなかった)。しかし、統一以前の従来の尺も民間で広く使われており、これを廃止することも困難であった。そこで、唐では従来の尺が秦尺の1.2倍(すなわち1尺2寸)とほぼ等しいことに注目し、従来の尺=大尺、秦尺=小尺とし、大尺1尺=小尺1.2尺と定めて使用目的ごとに使い分けを行うことにした。

日本では7世紀後半には既に唐尺は伝わっていたが、既に高麗尺が広く使われていたため混乱が生じた。そのため、大宝律令では高麗尺を大尺、唐尺の大尺を小尺とした。その後、和銅6年(713年)になってが出され、高麗尺を廃止して唐尺の大尺・小尺をそのまま用いることにした。ただし、この経緯に関しては異説も出されている。その後、天平年間には大宝律令の小尺=和銅以後の大尺として用いられたとされる唐尺の大尺が主に用いられるようになり「天平尺」とも称されたが、天平期には約29.6cmであった1尺が8世紀末には約30cmに達するなど、以後は鎌倉時代にかけて延びる傾向がみられるなど、時代や地域によって延び縮みが見られる。江戸時代には今日の1尺に近い約30.3cmとなり、明治政府度量衡法を定めて改めて1尺=30.304cm(10/33)と法制化された。

参考文献


「唐尺」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



唐尺と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「唐尺」の関連用語

唐尺のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



唐尺のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの唐尺 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS