名前《惟》の読み方
人名用漢字「惟」の主な読み方
ゆい、たもつ、のぶ、よし、これ-男の子の名前の読み方
たもつ、のぶ、これ女の子の名前の読み方
ゆい漢字に込められた主な意味・イメージ
「惟」は「思惟」などと使われて、「考える」という意味合いを強く持つ言葉です。漢字の成り立ちを見ると、「忄(リッシンベン)」が心を表し、「隹(ふるとり)」は尾の短い小鳥を表しています。古代中国では、鳥は神の考えを運ぶ使者がその姿に形を変えて現れたものと捉えられていました。そのため鳥の鳴き声や飛ぶ方向などで吉凶を占う「鳥占(とりうらない)」が盛んに行われていました。この中で、鳥占によって神意を示すことは「唯」といわれました。そして神意をおしはかることを「惟」といったのです。「惟」が「ものごとをじっくり考える」という意味を持つのはこのような背景があります。「惟」には「よく思う」のほかにも、「はい」と承諾の返事をすること、「ただこれだけ」と限定の意味を表す助字、文頭に置いて「このこと」と指し示す意味の助字、などとしての意味や役割があります。このことから、「ものごとをじっくりよく考える子になってほしい」という気持ちを込めてつける名前として「惟」はまず最適な漢字だといえそうです。男の子であれば「たもつ」「のぶ」と一字で読んで理知的で落ち着いた人柄を連想させるイメージがあります。また女の子であれば「ゆい」と読んで、やはり思慮深くやさしいイメージが伝わってきます。
「はい」と承諾の返事をするという意味からは、素直でおおらなか子に育ってほしいという周囲の願いにもこたえて成長してくれる姿が想像できます。「惟」は「ただこれだけ」という限定の意味も持っています。その子だけにしか成し遂げられない唯一無二の力量を発揮して人生を大きく切り拓いていってほしいという期待にも十分こたえてくれそうな将来の姿も連想させます。さらに、「このこと」と指し示してものごとを始めるという字義からは、たくましい開拓精神も育んでくれそうです。
しっかり考えて、おおらかに毎日を過ごし、力強く人生を切り拓く唯一無二の人になってほしい、という願いを込めた言葉として「惟」は男の子にも女の子にも最適な漢字であるといえます。
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