各国の経済成長率と国民総生産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/04 03:09 UTC 版)
「大不況 (1873年-1896年)」の記事における「各国の経済成長率と国民総生産」の解説
1870年から1890年にかけて、主要な粗鋼生産国五ヶ国の粗鋼生産高は、1,100万トンが2,300万トンへと2倍以上に伸び、また鉄鋼生産高は50万トンから1,100万トンへと20倍に伸びた。鉄道整備事業も活況を呈した。しかし、同じ時期に、いくつかの市場においては市場価格が総崩れとなった。1894年の穀物価格は1867年の水準に比べて三分の一まで下落し、綿の価格は1872年から1877年までの5年間で半値まで下がった。この価格下落によって農業従事者は大きな打撃を被った。この価格崩壊によって、多くの国(例えばフランス、ドイツ、米国など)において保護貿易主義政策が採られるようになった。また、イタリア、スペイン、オーストリア・ハンガリー帝国、ロシア、スウェーデンなどからの大規模な移民流入も誘発することとなった。同様に、鉄の生産高が1870年代から1890年代にかけて2倍になった一方で、鉄の価格は半値まで下がった。 Growth rates of industrial production (1850s-1913)1850s-18731873-18901890-1913ドイツ 4.3 2.9 4.1 イギリス 3.0 1.7 2.0 アメリカ 6.2 4.7 5.3 フランス 1.7 1.3 2.5 イタリア 0.9 3.0 スウェーデン 3.1 3.5 GNP of the Great Powers of Europe(in billions USD, 1960 prices)1830184018501860187018801890 ロシア 10.5 11.2 12.7 14.4 22.9 23.2 21.1 フランス 8.5 10.3 11.8 13.3 16.8 17.3 19.7 イギリス 8.2 10.4 12.5 16.0 19.6 23.5 29.4 ドイツ 7.2 8.3 10.3 12.7 16.6 19.9 26.4 オーストリア=ハンガリー 7.2 8.3 9.1 9.9 11.3 12.2 15.3 イタリア 5.5 5.9 6.6 7.4 8.2 8.7 9.4
※この「各国の経済成長率と国民総生産」の解説は、「大不況 (1873年-1896年)」の解説の一部です。
「各国の経済成長率と国民総生産」を含む「大不況 (1873年-1896年)」の記事については、「大不況 (1873年-1896年)」の概要を参照ください。
- 各国の経済成長率と国民総生産のページへのリンク