取締役会 (CA) のプレジダン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 02:07 UTC 版)
「役員 (会社)」の記事における「取締役会 (CA) のプレジダン」の解説
フランスの会社の取締役会長(フランス語: Président du conseil d'administration、略語:PCA)は、取締役会 (CA) で互選により選定される1人の自然人である。任期は取締役 (Administrateur)としての任期を超えない。また、取締役会 (CA) で過半数の決議で解職される。取締役会長 (PCA) は、取締役会 (CA) の議長を務め、取締役会 (CA) の職務をとりまとめ、これを指揮することにつき責任を負う。また会社組織の適正な運営を確保し、取締役が確実にその任務を遂行できるようにする。取締役会 (CA) の決議において、可否同数の場合は定款に別段の定めがない限り取締役会長 (PCA) が決定権を有する。取締役会長 (PCA) は、一定の要件(会社役員としての職務とは別個の職務内容、従属関係)を満たしている場合には雇用契約による職務も兼任できる。 2001年のNRE法(新経済規制法)により、伝統的な取締役会 (CA) を設置する会社でも監督と執行の分離を可能にするため、原則として取締役会長 (PCA) は執行役(社長、DG)を兼任せず、会社の代表権が執行役 (DG) に付与されることになった。ただし、代表権を取締役会長 (PCA) または執行役 (DG) のいずれに付与するかは、取締役会 (CA) が決定する。また、定款の定めた条件下で取締役会 (CA) が取締役会長 (PCA) と執行役 (DG) の兼任(プレジダン・ディレクトゥー・ジェネラル (PDG))を決議することもできる。取締役会 (CA) が従来と同様に会社の代表権を取締役会長 (PCA) に付与すると決定した場合、取締役会長 (PCA) は会社を経営する全権限を有し、会社の目的ならびに法律上株主総会および取締役会 (CA) に付与された権限によってのみ制約を受ける。また、第三者との関係で会社を代表し、経営について責任を負う。定款または取締役会 (CA) が取締役会長 (PCA) の代表権に加えた制限は、会社内部では拘束力を有するが、第三者に対抗することができない。取締役会長 (PCA) の代表権の有無については会社の登記簿に明記する必要がある。会社が任意に設置する会議体である経営委員会(Conseil de direction、 Comité de direction、または Comité executif)等の構成員であることが多い。原則どおりに、代表権が執行役 (DG) に付与された場合、取締役会長 (PCA) は日本の代表権のない取締役会長に相当する。一方、代表権が取締役会長 (PCA) に付与された場合、取締役会長 (PCA) は日本の代表取締役会長に相当する。この場合、英語では Chairman of the board of directors and CEO と表記されることが多い。
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