収集物について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/15 03:56 UTC 版)
「国立アメリカ・インディアン博物館」の記事における「収集物について」の解説
「国立アメリカ・インディアン博物館」の母体は、ニューヨーク市にあるヘイ財団の「アメリカ・インディアン博物館(Museum of the American Indian)」であり、ヘイ財団が所有していた収集品群がそのまま使われている。ヘイ財団の収集品の数は80万点を超え、記録写真の数は125,000枚にも上るものである。1990年6月にスミソニアン協会に寄贈されたこれらの収集品群は、南北アメリカを旅してアメリカ・インディアンの関連物を収集したジョージ・グスタフ・ヘイ(1874~1957年)が、1903年から実に54年の歳月をかけて集めた品々である。「アメリカ・インディアン博物館」は、ヘイ財団の創設者であるヘイが1922年に開館した私設の博物館である。 この国立アメリカ・インディアン博物館の、ヘイ財団由来のコレクションは、白人がインディアンやエスキモーなどから剥奪没収したアメリカ先住民の民具を、それぞれの部族に返還する「アメリカ先住民の墓地の保護と遺品の返還法」(NAGPRA)の対象になっていない。同博物館の建設は、NAGPRA法の成立した1990年の前年に「国立アメリカ・インディアン博物館法」として法令可決したものだからである。同博物館はこの収集物について、学術研究者への研究提供プログラムを組んでいる。 博物館が2004年10月にオープンしたとき、展示がそのものの意味を説明するでもなく単にレッテルを貼っただけで、無価値ながらくたではないかとの多方面からの批判があった。ともあれ同博物館は、「我々の生活(Our Lives)」とのテーマの下、一つの建物の中で南北アメリカのインディアンの8つの土着の暮らしを公開し、観覧者だけでなくインディアン自身にもその意味について提示しているのである。
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