厨子入木造聖徳太子坐像
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「法隆寺の仏像」の記事における「厨子入木造聖徳太子坐像」の解説
重要文化財。平安時代。像高57.9センチ。礼拝対象としての聖徳太子像には二歳像、十六歳像などがあるが、本像は童子形に表された七歳像である。治暦5年(1069年)、仏師円快の作で、彩色は秦致貞(はたのちてい / はたのむねさだ)が担当している。秦致貞はもと東院絵殿にあった「聖徳太子絵伝」(国宝、東京国立博物館蔵)として知られる。像は頭体主要部をヒノキの一材から木取りし、前後割矧ぎとする。頭髪は左右に分けて角髪(みずら)を結い、袍と裳を着用して坐す。左手には団扇を持ち、右手は掌を伏せて膝上に置く。像を納める厨子は高さ119.0センチ。礼盤状の台座に4本の柱を立てて屋根を架け、四方を吹き放しにした輦(れん)状のものである。かつては聖霊会(しょうりょうえ、聖徳太子の忌日法要)の際に、本像と太子感得の舎利とが東院から西院大講堂へ渡御した。
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