原料・製法による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/10/07 17:16 UTC 版)
広義の合成香料は、精油などの天然物から単位操作により取り出した単離香料と、化学製品より製造した狭義の合成香料とに分類される。単離香料の製造方法は減圧蒸留により目的となる成分を単離する蒸留法、冷却により成分を析出させる晶析法、化学反応による化学処理法の3種類がある。d-リモネンやリナロールは蒸留法、l-メントールやアネトールは晶析法、シトロネラールやオイゲノールは化学処理法で得られる。 狭義の合成香料は、石油化学工業やパルプ工業などから安価かつ大量に得られる基礎的化学製品から化学合成により製造する全合成香料、単離香料を原料とした半合成香料、発酵など微生物を利用した生合成香料に分類できる。市場に流通している合成香料の多くは全合成香料に該当する。食品用途ではさらに、既存の食品中に存在するものと化学的に同一であるネイチャーアイデンティカルフレーバリング物質と、既存の食品中からは発見されていないアーティフィシャルフレーバリング物質とに分類される。後者はエチルバニリンやエチルマルトール、いわゆる「アルデヒドC-16」など、まだ品目数は少ない。
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