原始的防衛機制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 16:25 UTC 版)
原始的防衛機制とは、自我の分離 - 固体化が見られる以前から見られる、生後5か月くらいまでの乳幼児でも用いることが出来る基礎的な防衛機制の総称である。自我心理学が発展したアメリカに対し、イギリスでは対象関係論が発展し、フロイトの弟子であったメラニー・クラインが児童分析や重い病理を持つ者の精神分析をしていく中で、この原始的防衛機制を発見し概念化した。対象関係論の「対象関係」とは、主である自分と対象(人間を含む)との関係のことである。フロイトは人間の超自我は4 - 5歳頃に形成されると考えていたが、クラインは、超自我の形成は母子関係が重要な意味を持つ生後1年以内であるとし、母親との対象関係を通じて超自我が発達すると説いた。 クラインの記述した原始的防衛機制は、分裂、否認、投影同一視、原始的理想化、躁的防衛などがあった。
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