母子関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 09:39 UTC 版)
779条によると、非嫡出子と母の間の母子関係にも認知が必要ともとれるが(要認知説)、現在の通説・判例では、通常、自然血縁上の母子関係は懐胎・分娩という事実から明確することができ、認知という特別の法手段を待つ必要はないとされる(当然発生説。判例として最判昭37・4・27民集16巻7号1247頁)。したがって、779条は母の認知に関しては、棄児や迷子など懐胎・分娩の事実が立証不可能の場合に限り機能する規定ということになる。通常、母子関係については分娩によって当然に発生することから、子は母の認知にかかわりなく母子関係の存在について確認の訴えを提起できる(判例として最判昭49・3・29家月26巻8号47頁)。ただし、分娩と母子関係については代理母のような特殊な場合も生じており、立法上の問題となっている。現行法のもとでは、代理母による出産は卵子を提供した者の子ではなく代理母の子として取り扱われることになる(最決平19・3・23民集61巻2号619頁)。
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「母子関係」の例文・使い方・用例・文例
- 母子関係が癒着状態にあること
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