原作の解釈、脚本、キャスティング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 04:13 UTC 版)
「野獣死すべし (1980年の映画)」の記事における「原作の解釈、脚本、キャスティング」の解説
原作の大藪が伊達邦彦を野性的なタフガイとして位置付けていた(大藪は『野獣』シリーズ以外の作品にも伊達を登場させているが、その人物像は終始一貫している)のに対し、脚本を担当した丸山昇一は、伊達をつかみどころがなく陰湿な不気味さを持った人物(作中で室田日出男演じる刑事・柏木は伊達を「まるで死人のよう」と形容している)として描いた。これは丸山が、時代の様相が原作が書かれた時期とは大きく異なっていたことをかんがみ、当時の若者たちから感じ取った印象に基づいてキャラクター造形をしたものであったが、丸山はこの描写について大藪から批判された、とのちに語っている[要出典]。 主演の松田優作は、クランクイン前に「役作りのために少し時間が欲しい」として、しばらくの間スタッフと音信を絶っている。その間に松田は10キログラム以上減量し(計量してみたところ62キログラムまで落ちていた)、更に頬がこけて見えるようにと上下4本の奥歯を抜いたという。これらの徹底した役作りによって、松田は顔面蒼白の幽鬼のような存在感を漂わせる伊達像を造形した。 真田徹夫役の候補には当初、金子正次が挙がっていた。
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