北部同盟(ほくぶどうめい)
アフガニスタンを実効支配するタリバーン政権と対立し、政権の掌握を目指している。アメリカのタリバーンに対する武力攻撃が始まってからは、タリバーンに対する攻勢を強めている。
ソ連(当時)がアフガニスタンに軍事的な介入をした1979年以来、アフガニスタン国内では内戦が続き、各派の主導権争いが繰り広げられていた。イスラム原理主義のタリバーンが首都・カブールを制圧した1996年以降、反タリバーン勢力が互いに手を組み、北部同盟を結成した。
北部同盟は、ラバニ前大統領の「イスラム協会」、ドスタム将軍の「アフガニスタン・イスラム運動」、ハザラ人のシーア派組織「イスラム統一党」で構成されている。現在では、サヤフ党首のパシュトゥン人勢力「イスラム統一体」なども加わった。
タリバーンがアフガニスタンの9割の国土を実効支配しているのに対し、北部同盟はアフガニスタン北部を拠点に、残りの1割程度を支配するにとどまっている。
しかし、タリバーン政権の崩壊を目指す北部同盟は、アメリカやロシアから資金や武器などの提供を受け、政権奪取を目指している。地上での交戦で死傷者を出したくないアメリカにとって、反タリバーンで利害の一致する北部同盟を後押しすることは、都合がいいと考えられる。
(2001.10.24更新)
北部同盟
「北部同盟」の例文・使い方・用例・文例
- 北部同盟のページへのリンク