化石燃料との相関
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/08 02:51 UTC 版)
この現象が起きていた時代の海底付近の地層は黒色頁岩となるが、これは当時の太陽エネルギーと二酸化炭素を用いて光合成を行った植物の死骸(有機物)が分解されずに堆積したものである。こうした地層では当時の生物が分解されないまま残ることから、その化石が良い状態で発見されることで知られる(ジュラシック・コーストなど)。 さらに、温度・圧力等の諸条件が重なった場所(かつてのテチス海など)では石油や天然ガスの地層が形成される。現代人が化石燃料として掘り出して使っているものはこれであり、つまり数千万年以上前の太陽エネルギーよって生成された有機物が濃縮されたものを取り出して使っていると言える。 なお、人類はこの100年あまりで埋蔵石油量の半分あまりを消費したと考えられており(石油ピークを参照)、大気中の二酸化炭素濃度は当初の約 280ppm から 410ppm ほどにまで増加し、今後はさらに増加すると見込まれている。しかし現時点でも極地での融氷が加速しながら続いている、海流の減衰や一部滞留が観測される、などの海洋無酸素状態が引き起こされる兆候が見られるとも指摘されている。
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