勲記の内容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 18:44 UTC 版)
勲章の受章者には、勲章の他に勲記が授与される。勲記とは受章者の氏名、受章する勲章の名称、受章年月日、授与権者の名称等を表示して、国璽をおした証書である。勲記の文面・内容は、勲章の種別により若干異なる(いずれも縦書き)。 大勲位菊花章、桐花大綬章、旭日大綬章、瑞宝大綬章、文化勲章 日本国天皇は ○ ○ ○ ○ に ○ ○ ○ ○ を授与する皇居においてみずから名を署し璽をおさせる御名国璽令和○年○月○日 内閣総理大臣○○○○印 内閣府賞勲局長○○○○印第○○○○号 上記以外 日本国天皇は○ ○ ○ ○に ○ ○ ○ ○ を授与する皇居において璽をおさせる国璽令和○年○月○日 内閣総理大臣○○○○印 内閣府賞勲局長○○○○印第○○○○号 なお外国人に対する叙勲の場合は、「授与する」が「贈与する」に、又皇居以外の場所、例えば赤坂御所において親署や国璽が捺された場合、「皇居において」が「赤坂において」などと変化する。 勲記の用紙の抄造、印刷などは独立行政法人国立印刷局が行っている。勲記には上記の文面・署名・御璽・印の他、授与される勲章の図柄(模型、もがた)が刷り込まれている。この模型の印刷には、デカルコマニア(Decalcomania、移し絵印刷)と呼ばれる技法が用いられている。この技法は熟練の職人が一色ずつ手作業で転写紙に色を乗せていくもので、数日がかりで行われる。また、勲記の中央部真上には菊花紋章が印刷されている。この菊花紋章も金下刷りの後、純金粉を塗布、さらに空押し(浮きだし)を行ってつくりあげたもので印刷とは思えないほど浮き上がって見える。
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