前近代文学
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 16:19 UTC 版)
中村真一郎は、江戸時代の洒落本・黄表紙・滑稽本などは通俗ものであり、たまたまその当時純文学らしいもの(当時の純文学は韻文である)がなかったため『日本古典文学全集』などに入っており、もし近代の作品を同じ基準で入れたなら、近代文学史は厖大な量の通俗小説で埋まってしまうだろうと書いている(『日本古典文学大系 狭衣物語』月報)。また平安朝物語の末流として、鎌倉時代物語、室町時代物語と総称される、亜流的物語は多数作られており、これらも大衆文学の源流と言える。佐藤春夫は1968年9月の『三田文学』で、昔の飴売りの爺さんが頼山陽の『日本外史』を読んでいたのが大衆文学の鼻祖と言えると述べている。(奥野信太郎、柴田錬三郎との鼎談「閑談・中国文学」)
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