初乳中の抗体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/09/26 02:20 UTC 版)
初乳の特徴となる抗体(IgGやIgA、IgM)は、種による配合割合が変わり、胎盤におけるの抗体移行能の違いにより、以下のように分けることができる。 1. 胎盤を介して抗体(IgG)が胎子に移行できない。ウシやウマ、ヒツジ、ヤギ、ブタ、パンダなどでは、初乳を介してIgG(移行抗体)が新生子に移行するため、初乳にはIgGが高含有されている。ウシでは初乳中の免疫グロブリンの吸収能力は生後24時間以内で100%であり、ブタでは生後0 - 3時間では100%、3 - 9時間では50%である。 2. 胎盤を介して低濃度の抗体(IgG)が胎児に移行する。マウスやラット、イヌ、ネコなどでは胎盤を介して低濃度のIgGが移行するが、多くは初乳を介して移行するため、初乳にはIgGが高含有されている。 3. 胎盤を介して高濃度の抗体(IgG)が胎児に移行する。ヒトやウサギ、モルモットなどでは、胎盤を介して充分な抗体(IgG)が移行する。
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