再び空へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 07:45 UTC 版)
1984年3月をもって第50飛行隊のB.2とK.2が退役し、少数が航空ショーでの展示飛行用として残されたが、それらも1993年に退役し、以降飛行可能なバルカンは姿を消した。その後、1975年の離陸時に発生したエンジンへのバードストライクによる長期修理下にあったため、他のバルカンより飛行時間が短く、展示飛行用として良好に保存されていたXH558号機を買い取った民間団体が「Vulcan to the Sky」プロジェクトを立ち上げ、復元するための寄付を募り、再び空を目指した。莫大な資金を必要としたため一時期は計画そのものが危ぶまれたが、個人としては最高額の50万ポンドを提供したジャック・ヘイワード卿を含め、最終的に136万ポンドの資金が集まった結果、レストアが完了したXH558は「G-VLCN」の民間登録番号と「スピリット・オブ・グレートブリテン(Spirit of Great Britain)」のニックネームを付与され、2007年10月18日に再飛行を果たした。以降毎年航空ショーで展示飛行を行っていたが、サポートしていた整備業者や、BAEシステムズ、ロールス・ロイス・ホールディングスにおいて、1950年代の専門技術の継承が困難となったたことや、航空イベントでの展示飛行が増えた結果、総飛行時間も他のバルカンより10%ほど長くなった事が理由で、2015年10月28日を最後に飛行を終了し、以降はドンカスター・シェフィールド空港にて、タキシング可能な状態を維持しながら保管されている。
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