六行詩集
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「ミシェル・ノストラダムス師の予言集」の記事における「六行詩集」の解説
六行詩集は、1605年版の『予言集』で初めて登場した。そのときの表題は「この世紀のいずれかの年のための驚くべき予言」(Prédictions Admirables pour les ans courant en ce siècle)であったが、百詩篇や予兆詩と異なり六行詩の形をとっていることから、その詩形に基づき単に「六行詩集」(シザン、Les Sixains / Sizains)と呼ばれることが多い。六行詩58篇からなる文書で1605年版『予言集』において初めて登場した。そこに添えられた献呈文によれば、ノストラダムスの甥に当たるアンリ・ノストラダムスが保管していたものであるという。 しかし、このアンリ・ノストラダムスは存在したことが確認できない。そもそも、15世紀から17世紀に知られているノストラダムス一族にアンリという名の人物がいないとも指摘されている。他方でダニエル・ルソの指摘により、フランス国立図書館にこのオリジナルと思われる六行詩54篇からなるヴァンサン・オカーヌ (Vincent Aucane) またはヴァンサン・オケール (Vincent Aucaire) 名義の草稿があることが知られている。 来歴に疑惑がある点、他のノストラダムスの詩とは文体が違う点、事後予言と思われるものが混じっている点などから偽作とする説が有力で、アメリカのニューエイジ系の作家であるジョン・ホーグのように、信奉者の中にも扱いに慎重な論者が見られる。
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